Veritas lux mea.

ルカさん沼にはまってから色々と調べてきたのですが、ツイッターだと情報をまとめておくには不便なので、ここにメモすることにしました。

クロアチア代表ユニフォームの海外通販について

 7月にルカさんにはまった時点で、日本のスポーツショップではクロアチア代表ユニフォームは完全に品切れ、アマゾンではインドネシア製の偽物が大量に出回っている状況でした。日本の販売代理店で購入できれば一番ですが、中々そうもいかないので、私は海外通販(個人輸入)でユニフォームを買うことにしました。その時に調べたこと、気がついたことをまとめておこうと思います。

 なおユニフォームの値段は、日本の販売代理店を通じて買う場合17000円くらいですが、海外通販ならば送料関税等込み12000円〜15000円程度で済みます。手間を考えたら代理店で買うのが最も楽ではありますが…。

 

 

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2018/19クロアチア代表アウェイユニフォーム

 

ユニフォームを購入できるサイト/本物と偽物の見極め

偽物を避けて本物を入手するための一番の方法はもちろん信頼できるサイトで購入することです。以下のサイトで私は実際に買い物をしたのですが、どちらも信頼性は高いと思います。

 

HNS webshop :クロアチアサッカー協会公式ウェブショップ。値段はクーナ(HRK, kn)で表示されます。(ユーロ表示にも切り替えることができますが、基本はクーナです。)公式ショップなので偽物が送られてくることはまずないでしょう。ただ、言語はクロアチア語のみです。

www.hnswebshop.hr

 

Subside Sports:イギリスのスポーツショップ。値段はポンドで表示されます。こちらも正規販売代理店であり、イギリスに留学していたフォロワーさんが、イギリスにおけるサッカーショップ加茂のようなお店だと教えてくださいました。

www.subsidesports.com

 

 この他、ナイキの公式ショップでも買えますが、選手の名前や背番号のマーキングは行ってくれません。同じく、大手スポーツショップのPro:Direct Sportでも購入可能ですが、こちらもマーキングは行ってくれません。マーキングをしてくれて、しかも信頼できる業者を探すために2ヶ月ほど調査していたのですが、おそらくこの2つのサイトが現状の最適解だと思います。

 

これら以外のサイトで購入する場合、偽物を避けるには以下のポイントに注意する必要があります。

 

(1)ナイキ公式の商品番号が書かれているかどうか

偽物の多くにはナイキ公式の商品番号が書かれていません。ナイキ公式の商品番号とは以下のようなものです。(※ハイフンは省略されることもあります。)

 

2018/19 ホームユニ(メンズ)/2018/19 Croatia Home Shirt 品番 893865-657 

2018/19 ホームユニ(キッズ)/2018/19 Croatia Kids Home Shirt 品番 893980-657

2018/19 アウェイユニ(メンズ)/2018/19 Croatia Away Shirt 品番 893864-010

2018/19 アウェイユニ(キッズ)/2018/19 Croatia Away Kids Shirt 品番 893979-010

 

これはいわゆる「オーセンティックユニ」(より正確にはNIKE Breeze Top Stadium Jerseyという商品)の商品番号です。これ以外に、「選手支給用ユニ」(NIKE Vapor Match Jersey)と、「サポーター用レプリカ」(NIKE Breeze Top Football Top)が存在します。購入する前に商品番号でGoogle検索して、ナイキ公式ショップで商品情報を確認するのが良いでしょう。

 

この3つのモデルの違いは以下です。

選手支給用ユニ:選手が試合中に着用しているのと全く同じモデル。生地も縫製も同じ。選手の体にフィットするようにウエストが細くなっている。値段は138ユーロ前後。あまり多く流通していない。

オーセンティック:選手が試合中に着ているものとは生地も縫製も違うけれども、似せたモデル。ジャージ素材で柔らかく着用感が良いが破れやすい。サポーター用なのでウエストは寸胴。値段は85ユーロ前後。

サポーター用レプリカ:比較的厚手のポリエステル生地でできたサポーター用シャツ。デザインは少し選手用からは遠くなるが、オーセンティックと違って破れにくく、値段も一番安い。値段は50ユーロ前後。

 

キッズサイズはこれよりも10〜15ユーロ安くなります。アジア人女性であればキッズサイズLまたはXLもぴったり合うと思いますので、それを買うのも一つの手です。

なお偽物はここに示した値段の半額くらいで売られているので、値段も真贋を見極める際の一つの目安になります。

 

(2)取り扱いサイトに、販売業者の住所が書かれているかどうか

偽物を取り扱っているサイトには、業者の所在地・住所が書かれていないことが多いです。問い合わせ用のメールアドレスは存在しても、住所が書かれていない場合はほぼ怪しいサイトだと考えて良いでしょう。

 

(3)製造地が書かれているか

本物はMade in Georgiaです。偽物の多くは製造地不明か、Made in Indonesiaです。

ただし、アンセムジャケットなど一部商品は本物もMade in Indonesiaなので、その点には注意が必要です。

 

(4)商品タグの位置をチェック

本物は両脇(2箇所)に商品タグがついています。偽物は首のところに1箇所だけ商品タグがついています。

 

(5)商品写真で、アウェイユニの背番号に白いHNSロゴがはいっていないか

大量に出回っている偽物アウェイユニには、赤い背番号の下部に白でHNSロゴが入っているので、商品写真ですぐにわかります。本物のHNSロゴは黒です。

 

背番号マーキングについて

HNS WebshopとSubside Sportsではオフィシャルプリント(背番号、ネーム)を入れることができます。値段は20ユーロ前後です。購入時に指定することになります。選手名の入力時に使用するクロアチア語特殊文字は選手本人のインスタグラムなどからコピペしてくるのが手っ取り早いですが、間違いがないかよく確認する必要があります。

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2018/19オフィシャルプリントの参考例(Rakitić)―背中の大きな番号の内部にHNSロゴが入ります

HNS WebshopとSubside Sportsでは、オフィシャルプリントが品切れの場合でも、ファンスタイルプリントで自分の好きな選手の名前を入れることができます。こちらは10〜15ユーロです。

ファンスタイルプリントも、オフィシャルと同じナイキ公式フォント(SportingIDという会社が製造・支給)を使用するので、オフィシャルとの違いは背番号の中にHNSのロゴが入っているかどうかだけです。

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ファンスタイルプリントの参考例(Modrić)

 

なお、Subside Sportsのプリントオプションにある“Match Transfer”とは、ユニフォームの胸部にあるクロアチア国旗と対戦相手の国旗のことです(例えば、ロヴレンがインスタに上げているこちらの写真をご覧ください)。ただし、“Russia 2018 Tournament Transfer”という商品(3ポンドくらい)は非公式レプリカなのでご注意ください。謎にロシアの国旗単品がプリントされることになります。

www.instagram.com

 

決済方法について

海外通販でクレジットカードを使う場合には、いつもより慎重にならねばなりません。そのサイトのセキュリティの強度が十分かどうか、外部から知るのはかなり困難だからです。

 

そこで便利なのがPayPal(ペイパル)という決済代行サービスです。このサービスにクレジットカードを登録すれば、PayPalを介して決済を行うことができます。

この方法には以下のような利点があります。

・大手決済代行サービスなのでセキュリティ面でも比較的信頼性が高い

・個々のネット店舗にクレジットカード番号を教えなくて済む

・決済した情報がお店とカード会社だけでなくPayPalにも残るので、何かトラブルが生じても確認が容易

 

もちろん、ペイパル自体のセキュリティが破られて情報流出したらどうしようもないのですが、少なくともクレジットカード番号を直接色々なサイトに入力するよりはマシであり、次善の策であると言えるでしょう。

HNS WebshopとSubside Sportsでも、PayPalが使用できます。

類似の決済サービスにAmazon Payなどがあります。

 

配送方法と関税について

海外通販で物品を購入する際には、配送業者にも注意が必要です。もし配送会社が選べるならば、ドイツのDHLという配送会社を選ぶのが良いと思います。DHLは他の配送業者に比べて値段が高いですが(ユニ1〜2着の場合17〜22ユーロ)、信頼性は一番です。海外アマゾンなどでこれまで20〜30回使っていますが、何か配送でミスがあったことは一度もありません。

Subside Sportsでは、イギリスの郵送会社Royal Mailを選ぶこともできます。国際郵便での配送料は10ポンド(ユニ1〜2着の場合)とお安いですが、信頼性はDHLには劣ります。中身が高価な時は避けたほうが無難でしょう。とはいえ、あまりに安くてお得なので私はRoyal Mailを5回ほど利用しましたが、5回とも遅配なく、ちゃんと届いています。

 

さて、海外通販する場合には関税がかかります(詳しくは以下の税関のサイトを参照)。これは配送業者の通関士が計算します。しかし、課税対象額が1万円以下(つまり送料込みの商品価格が16666円以下)の場合は免税されるというルールがあるため、少額かつ条件を満たしていれば関税は請求されません。ただし、この免税ルールには対象外の品目があるのでその点に注意する必要があります。

www.customs.go.jp

残念ながら、ユニフォームに関しては免税ルール対象外で、少額であっても10%の関税がかかります。

なぜ対象外なのか納得がいかず、税関のホームページ等でよく調べたところ、ユニフォームに使用されている「ジャージ素材」というのは「編み物(ニット)」の一種なのだそうです。ニットは免税ルール対象外です。

一般に、布地にはテキスタイル(織物)とニット(編み物)の二種類があり、テキスタイルを用いた衣類は免税ルール対象なのですが、ニットは対象外なのだそうです。これらの違いは以下のサイトで詳しく解説されています。

knittingbird.com

したがって、例えば普通のTシャツなどは課税対象額1万円以下ならば免税になります。実際、ロヴレンの会社でTシャツを購入した際( DHLを利用しました)には課税されませんでした。

ちなみに、ユニフォームを買っても関税が請求されないケースもあります。これには税関の担当者がどれくらいしっかりチェックしているかが関係していそうです。DHLは比較的厳密にチェックをしているようですが、Royal Mailはそこまで厳密にやっていないのかな…という気がします。

関税が生じた場合には、配送業者が届けに来た時に請求されますので、その場で払うことになります。

 

VAT(付加価値税)について

HNS公式ショップでは、ユニフォームの値段に25パーセントのVAT(付加価値税)があらかじめ上乗せされています。クロアチアではVATのことを“PDV”(Porez na dodanu vrijednost)と言います。日本に住んでいる購入者は、理屈から言えば免税されてもよいはずなのですが、ネット通販の場合、PDVが免税・返金される可能性があるのかどうか、正直よくわかりませんでした。

例えば旅行時にクロアチア現地のお店で買い物をした場合、免税を受けるにはいくつか条件があります。(1)免税店(免税対応していない店もある)で購入し、かつ(2)領収書の金額が740クーナ以上である場合、(3)免税カウンターに領収書の原本を提示して、書類に必要事項を記入することで支払ったPDVの一部(最大12.26%)が返金されるのだそうです。参考サイトは以下です。この手続きが踏めない以上、ネットでは難しいような気がしています。

www.expatincroatia.com

 

ちなみにSubside Sportsでは、請求先住所を入力した時点で「日本に住んでいる」と認識し、自動でVAT(こちらはイギリスなので20%)が引かれた金額が表示されます。現状、多くのネットショップでは販売者と直に交渉して免税してもらうしかないようなので、その点でもSubside Sportsは信頼できると感じています。

 

おわりに

だいたいこのような感じでユニフォームを入手しました。今手元には、2018/19アウェイユニ メンズSサイズとMサイズ(ルカさんのオフィシャルマーキング入り)、キッズLサイズ(ルカさんのファンスタイルマーキング入り)、2018/19ホームユニ キッズXL(ルカさんのファンスタイルマーキング入り)があります。

 

なお、昨年10月にクロアチア代表ユニフォームの追加生産が行われた際にはHNS公式ショップで予約受付が行われました。しかし、ナイキ側のミス(とHNS公式ショップは言っている)で、結局入荷されたのは限られたサイズのみで、購入者は在庫のあるサイズに変更するか、または返金を受けることになりました。

さらに、その際にHNS公式ショップで購入された方の中には、税関から数万円ものありえない額の関税を通告された方もおられました。これは通関士のミスだと判明しました。HNS公式ショップでは値段がクーナで表示されているのですが、これを通関士がユーロと間違えて(1ユーロ=12クーナくらい)、10倍近い購入額で関税計算してしまったようです。日本であまり流通していない通貨で買い物をする時にはそういうことも起こるのだとわかり、今後は一層慎重になる必要があると痛感しました。